■赤羽医院



松本市、深志の医院の建替えプロジェクトです。
現在は町の診療所で手術室や入院施設を備える医院は少なくなりました。建替え前は、手術室もあり病室が何部屋もある医院で、先代には思い入れのある医院でしたが、コンパクトな木造の医院として建替える事になりました。
院長先生は、週2回、近くの病院の消化器外科で手術もこなし、医院はコンパクトとはいえ、X線室、内視鏡室も備え、診療は勿論、手術前の検査から、手術後の経過観察などにも対応する本格的な診療を行う事ができます。



エントランス・待合スペースから中廊下で、受付事務室・診察室・処置室・X線室・内視鏡室の各室が展開する、中廊下型の平面計画です。
中廊下型の平面計画では、廊下が薄暗く陰気な雰囲気になりがちですが、天井に連続する梁の上にハイサイドライトと、2階の院長室・看護師休憩室に繋がる吹き抜けをとり、自然光に溢れた気持ちの良い中廊下をデザインしました。

設計プロセスの中でも、中廊下への光の入り方をチェックしています。

2階の院長室・看護師休憩室からは、吹き抜けを介して中廊下の様子を見ることもできます。



待合室にもハイサイドライトからの光が降り注ぎ明るい雰囲気です。壁は柔らかな布のクロスと杉板の腰壁でデザインし、木造の梁もアクセントになっています。



受付・事務スペースの天井も中廊下のハイサイドライトに繋がります。


勿論、診察室と受付・事務とは裏動線で繋がりますが、患者さんのプライバシーに配慮して、扉で仕切ることが出来、梁上の欄間にはガラスが嵌められ、一体の空間として繋がりますが、音を遮断するように配慮しています。

計画地:長野県松本市
主要用途:診療所

施工:布山工務店+ツイビルド

構造・構法:木造
規模:2階建て
敷地面積:530u
建築面積:157u
延床面積:180u
工程
設計期間:2014年1月〜2015年1月
施工期間:2015年4月〜2015年9月



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